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菊地 麻梨奈 学生 東北ウーマン
ドラのみの手でも気にしない! のびのびと自分を生きる私のあしあと
まりなの悠々自適コラム ライフスタイル 2022-03-23
谷村新司の名曲と帰省する春休み

お久しぶりです。

ドラドラ一発まりなです。

 

私は大学の為に宮城の山元町を離れ、山形に来ているのですが、山形での生活が快適すぎてあまり実家に帰省することはありませんでした。

 

しかし先月末、

母「春休みはバイト以外何か予定あるの?暇だったら帰ってくるのもいいんじゃない?」

というLINEが。

 

母の予想通り私はバイト以外の予定がなく、春休み中に実家へ帰省することを決めました。

 

電車で地元へ___

 

私の地元は宮城県と福島県の県境にある海沿いの小さなまちです。

ざわざわと活気がある仙台駅で、出発時間の15分前に既にホームについている緑色の常磐線に乗り、イヤホンで谷村新司の「風の暦」を聴きます。

 

『風に寄り添い 母が暮らしたまちは 影も優しく 背中押してくれます』

 

JR西日本のテレビCMにも使われているこの曲は、生まれてから一人暮らしをするまでの出来事を地元の風景の色にのせて歌っているように思います。

 

電車に乗ったころは青かった空も、だんだんと赤く色づき始め、夕日が田園風景を照らす景色には郷愁を感じます。

仙台駅から電車で50分の道のりは音楽を聴きながら田園風景を眺めているとあっという間でした。

 

 

帰宅___

 

いざ実家のドアを開けると、掃除中の母が「はやいね。」と素っ気ない反応でした。

しかし、夜ご飯には私の大好きな銀ヒラスの照り焼きが登場し、改めて母の愛を温かいご飯から感じました。

 

そして、実家に帰省して何よりも感動したことはお風呂です。

 

自分はお風呂を沸かすための行動をしていないのに、「お風呂湧いたよー」と母の声がかかるだけで一人暮らし大学生は大感動なのですが、実家の大きいバスタブに足をのばして肩まで浸かったらそれはもう何とも言えない幸福感で、心もジーンと温まりました。

 

 

海へ___

 

海まで徒歩で約20分。私は懐かしの地元の海岸へ行きました。

海までの道のりは東日本大震災の影響を受けており、居住している人は少なく、静かでほとんど人がいません。夜になると真っ暗になってしまうので明るいうちに向かいます。

3月の海は雲が少なく、海と空の境界線がはっきりと見えました。

自分以外誰もいなかったのでイヤホンをつけず、スマートフォンから谷村新司の「北陸ロマン」を垂れ流します。

 

『大人に変わったら日本海に抱かれたくなる 薄墨の海の詩聴こえるあの街へ行きたい

        初めての旅は家族からの旅立ち 一人で生きてゆく淋しさを超える旅』

 

日本海の部分を太平洋に変えて歌うも、声は海風と波音で消されてしまいました

少し離れた磯浜漁港まで行くと太陽が傾き始め、少しオレンジがかった光が船に反射します。冬の味覚ホッキ貝を取るためのホッキ漁は震災から9年後の2020年に再開し、山元町の海に再び活気をもたらしました。

私も一時は海を憎みましたが、怒りを落ち着かせるとき、寂しさを乗り越えるときに昔から必ず来ていたのもやはり海なので、嫌いになることはありませんでした。

 

 

電車で山形へ___

 

帰る時は谷村新司の「三都物語」で旅情をかきたてて山形へ向かいます。

 

『ああ なんて 街それぞれ美しいの

 ああ なんて 人それぞれ生きているの』

 

こちらもJR西日本のキャンペーン曲。

20歳の私はこの曲が持つ本当の懐かしさや情景を知ることはできないかもしれませんが、日々変化する世の中でバイト漬けになるのではなく、地元に帰って心を動かすことも大切だと思いました。

皆さんも実家に帰る時は、谷村新司の名曲とともに哀愁に浸ってみてはいかがでしょうか。


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