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■ 東北ウーマンインタビュー


自ら挑戦し続け、発信するオピニオンリーダーを目指して

 

挑戦・発信するオピニオンリーダーを目指して
ミスジャパン・岩手県代表
小川千奈さんインタビュー

小川千奈さんは、学生でありながらも、ミスジャパンの岩手県代表としてご活躍されています。他にも、岩手の代表的な祭り・2018ミスさんさ踊りになった経歴も。常に挑戦する姿勢を忘れず、将来の目標に向かって着実に歩を進める小川さん。活動をしていく上での信念や、描く未来についてお話を伺いました。

 

 

チャンスがあればチャレンジし発信する
 
武藤) 各個人が問題意識を持ち、その目標達成を応援する美のコンペディション、「ミス・ジャパン」に今回応募されたきっかけはなんですか?

小川 ) 自分の経験を活かして、様々なことを発信し周りに影響を与える女性を目指し、グローバルな活動に取り組みたいと思ったことがきっかけです。 私は、小学5年生の時に東日本大震災を経験して、「当たり前の事が当たり前ではない」と実感し、毎日を大切に生きるようになりました。また、私が今まで抱いた思いや経験してきたスポーツや盛岡さんさ踊りの活動等、全てを活かすことの出来る場であると思いました。ミスジャパンの大会を知ったときは、挑戦しようという決意が直ぐに湧き上がりました。

武藤 ) 小川さんは、2018ミスさんさ踊りとしてもご活躍されていたということでしたが、盛岡さんさ踊りはどんなお祭りなのか、魅力と共に教えてください。

小川 ) 盛岡さんさ踊りとは、岩手県で開催される伝統的なお祭りです。盛岡市中心部のメインストリートを、太鼓と踊り手がパレード形式で踊りながら進みます。「和太鼓同時演奏の世界記録」としてギネスにも認定されたんですよ!魅力は、「観ても楽しめる、参加しても楽しめるお祭り」というところですね。事前申し込みだったり、当日参加だったりと、どなたでもパレードに参加することが出来るんです。

武藤 ) 誰でも参加出来るんですか。

小川 ) はい。事前に盛岡商工会議所のHPから申し込みをすると、踊りを直接レクチャーし、その日のパレードに一緒に参加することが出来ます。もちろん、飛び入り参加も出来ますよ。観て楽しみつつ、参加して体感頂くことが魅力を知っていただくのに一番ではないでしょうか。

武藤 ) 誰でも参加できるお祭りという点が、盛岡さんさ踊りの魅力なのですね。小川さんの話を聴いて、もっと沢山の方に知ってほしいと私自身、改めて感じました。今年は感染症流行のため残念ながら中止となってしまいましたが、また例年通り、太鼓の音で盛岡全体が賑わう日がくると良いですね。そんなお祭りの「ミスさんさ踊り」に、応募されたきっかけはなんですか?

小川 ) ミスさんさ踊りは、私が国内外でPRし、多くの方々に盛岡にいらしていただくことが復興の架け橋となる役割を担います。岩手そして盛岡の活性化につながり、 地元への恩返しになる!と思い、挑戦しました。また、小さい頃から毎年参加しているお祭りでもあるので。実は母が20代目(1997年)、叔母が29代目(2006年)のミスさんさ踊りとして活動した経緯があります。私は41代目(2018年)、妹は42代目(2019年)のミスさんさ踊りとして活動しました。私にとって盛岡さんさ踊りは生まれた頃から身近な存在なんです!

 

(2018ミスさんさ踊りとして活躍する姿)
武藤 ) お母さんから妹までもミスさんさなんですね!驚きました。幼少期から盛岡さんさ踊りが身近だったんですね。そして、小川さんの行動力が素晴らしいです!やりたいと思っていても、実際に挑戦する、やってみることは、なかなか難しかったりします。

小川 ) 私は、何事も前向きに捉えた上で、向上心を持って行動したいと考えています。自分を一言で表すと、「ポジティブ人間」ですかね(笑)。悩む事も大切ですが、私の場合は、悩む時間をエネルギーに変換して、どうしたら良いかを迅速に考えて、行動します。

武藤 ) すごいです。そういう思考はどこからきているのですか?

小川 ) それは今までの新体操やソフトテニス等、スポーツで培った協調性や前向きな姿勢が活かされていると思っています。ミスさんさ踊りの活動で、沢山の方々にお会いし学んだことも、今のモチベーションに繋がっていますね。

武藤 ) 今まで積み重ねてきた沢山の経験が活かされているんですね!

小川 ) そうなんです。小さい時から様々な経験をしてきたことが、今の自分の強みになっていると実感しています。
 
手作りマスク寄付とSDGs

(ご自身で手作りした1300枚のマスク)

武藤 ) 世界全体で解決を目指す『持続可能な開発目標』であるSDGsについて積極的に発信したり、手作りマスクを寄付したりと社会のために活動している姿が印象的です。
小川 ) ありがとうございます。当時はマスク不足で世の中がこんなパニックになるなんて…と思いました。かれこれ合計1300枚作りました。
武藤 ) 1300枚も!

小川 ) はい(笑)。一生のうちに1300枚もマスクを作る機会は滅多にないと思いますし、自粛生活で黙々とマスクを作るのも良い経験でしたね。息抜きしながらやりました(笑)。作りながら、色々な事を考えることが出来ましたし。自粛生活は私に考える時間を与えてくれた気がします。人生において無駄なことはないと思っています。

 

 

武藤) ポジティブ思考なんですね(笑)素敵です。どこに寄付されたのですか?

小川 ) 作ったマスクは小学校、幼稚園、病院に寄付しました。

武藤) そこに寄付しようと思った理由は何かあったのですか?

小川 ) 東日本大震災の経験から、「生きる力を頂いた学校に恩返ししたい。」という思いがあったことと、従兄弟が私の母校に通う小学生で、登校する際にマスク持参が必須となったことが寄付に至るはじまりかなと思います。 はじめは従兄弟に向けて作っていたのですが、せっかくなら地元の子供たちのために作ってみようと思いまして。母校の小学校と近くの幼稚園に寄付をしました。また、大学関連で岩手県立中央病院の副院長の大浦裕之先生とのご縁もあって、病院に合計1007枚寄付しました。1007枚なのは、私が、千奈という名前だったからです(笑)。これは、当時マスク不足で、熱があってもマスクをしないで来院される方がいるとお聞きしたことがきっかけで。看護学を学んでいる私が今できる事を考えた結果でした。

武藤) 恩返しの気持ちや、様々なご縁があっての寄付だったのですね。沢山マスクを作って、体力だけでなく金銭的にも大変だったのでは?

小川 ) 実は、私自身3月にセブ島に語学留学の予定があったので、それまでアルバイトを頑張っていたんです。でもコロナの影響で中止になってしまって。ですから、その貯めていたお金でマスクの材料を買ったんです。最終的に良いお金の使い方だったと思っています!

武藤) そうだったんですね。留学が中止になってしまったことはとても残念ですが、小川さんの活動で心身共に救われた方も多いのではないでしょうか。小川さんの取り組みを支える存在はなんですか?

小川 ) 家族や友人、SNSでコメントをくださる方々の存在です。日々、支えられていると感じています。下さったコメントには、必ず返信しています。感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

(子ども食堂のあるカフェを訪問する小川さん)

 

武藤) 沢山の方々に支えられているんですね!現在力を入れて取り組まれているSDGsの活動についてもお話聴きたいです。

小川 ) エコバッグを使う、水筒を持ち歩くなど、身近なことから出来るのはご存知の方も多いと思います。また、たったの3問答えるだけで、子ども食堂に無料で支援が出来るサイトや、アンケートに答えて気軽にユニセフに支援することが出来るサイトもあるんですよ。こういった今すぐに始められるSDGs関連の情報を積極的にSNSで共有・発信しています。また、私の通っている美容院は、岩手県の美容業界で初めて SDGs に取り組みを行ったお店でもあるんです。最近では、個人的に子ども食堂の取材もしました。今後は私の身近で見かける魅力的なSDGsへの取り組みを取材し、発信していきたいと思っています!

武藤) 素晴らしい取り組みをされているんですね。

小川 ) 勉強していくうちに、自分のしてきたマスク寄付やミスさんさ踊りの活動がSDGsに繋がっていたことがわかったんです。

武藤) そうなんですね。詳しくお聴きしたいです。

小川 ) ミスさんさとして活動していた当時、さんさ踊りを、パレードで障害のある方でも踊りやすいものにアレンジし、パレードで初めて共演させていただきました。これは、踊りに参加したくても、身体的な理由で参加できない人がいる現実を受けて取り組みました。これは、SDGsでいう「人や国の不平等をなくすこと」に繋がります。また、こうした取り組みは「住み続けられるまちづくりを」にも繋がると考えています。県内の方々にも魅力を再認識していただき、「ずっと岩手県に住みたい」と思っていただけるような活動になったらいいなと思います。

 
ホスピタリティ溢れる、魅力ある女性に
武藤) 小川さんの将来の夢について、お聴きしたいです。

  小川 ) 看護師の資格取得した上で、医療について発信する立場の女性になりたいと考えています。医療従事者の皆さんは、今もなお、常に身の危険と隣合わせで過酷な現場で懸命に医療を支え疲弊も計り知れない状況が続いています。

武藤 ) 看護師の資格を取ろうと思ったきっかけはなんですか?

小川 ) 日本で三例目の珍しい病気になり、闘病の末亡くなった叔母の存在が大きいです。もともと文系だったのですが、この影響もあって理系クラスに移りました。

武藤 ) そのようなエピソードがあったんですね。小川さんの将来なりたい女性像を教えてください。

小川 ) 日本女性ならではの、奥ゆかしさ・優しさ・思いやりの気持ちを兼ね備えた「ホスピタリティ溢れる魅力ある女性」になりたいです!その上で、その時々でできることを発信していく、社会貢献を兼ね備えたオピニオンリーダーを目指しています。
 
女性が輝く社会をつくる
 

武藤 ) 小川さんは、今後どのような世の中になることを望んでいますか?

小川 ) もっと社会で「女性が活躍できる世の中」になってほしいなと思っています。 SDGsの5に「ジェンダー平等の実現をしよう」という項目があります。 SDGsの5番目のゴールに「ジェンダー平等の実現をしよう」という項目があるように、女性がもっともっと輝いて、活躍出来ることが、日本を、そして世界を変えると強く思います。私もその一人として今後頑張っていきたいと思います。

 

武藤 ) それでは最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします。

小川 ) 当たり前の事が当たり前ではない時代です。何事も後回しにせず、毎日を大切に生きていきたいと思います。その日、その時間に出来ることをする、チャレンジする。その積み重ねが自信になります。それらは見聞を広げ、自分自身を培うことにも繋がると思います。魅力ある女性として、またオピニオンリーダーとして活躍できるよう、精進して参ります。


武藤 ) 小川さんの素敵な生き方や考えなど貴重なお話をお伺いでき、私自身頑張ろうと思いました!ありがとうございました。
 

 
 

( 撮影 : 佐々木瑠菜 )

 

小川千奈さんのSNSはこちらをご覧ください。

Twitter @senna__ogawa

Instagram @senna__ogawa

 

profile
小川千奈さん
 

岩手県盛岡市生まれ

高校卒業後、看護の大学に進学し、学び始めて3年目。

学生という傍らで、ミスジャパン岩手県代表として活躍中。

2018ミスさんさ踊りとして活躍した経歴も持つ。

SGDs等を積極的に発信し、将来の夢に確実に近付いている。

ミスジャパン公式YouTubeチャンネルにて、動画も公開中。

interviewer
武藤ももこ(よく笑う武藤)


出身地:岩手県滝沢市

趣味: ウィンドウショッピング

東北の好きな所:季節ごとに楽しさがあるところ

モットー: とりあえずやってみよう

ひとこと: 明るく元気に活動していきます!


<編集後記>

今回が初の取材で緊張していたのですが、高校の先輩ということもあり、楽しく取材することが出来ました。小川さんは、色々なところで自身の信念や将来の展望について発信していますが、私だからこそ伝えられることがあれば良いなと思い、取材・文字起こしをさせていただきました。この記事を読んで、小川さんのことを深く知ってもらい、応援していただけたら嬉しいです。また、お話を聴き、自身の刺激にもなりました。我々の故郷・岩手県が代表する盛岡さんさ踊りについても語り合い、楽しい時間でした。


取材にご協力いただいた小川さん、本当にありがとうございました。